Part2の続き。
この続きはPart4

この記事では比較的誰でも設定が必要になるアプリケーションについて見る。
一般的な推奨事項 - ArchWiki参照。

X

Xorg - ArchWiki

Waylandを試そうかと思ったが、普通に使える状態なのかよくわからないのでとりあえず見送り。

ビデオドライバのインストール

ハードウェアの確認。

lspci | grep -e VGA -e 3D

Intelという文字列が見えるのでIntel用ドライバを入れる。

pacman -S xf86-video-intel

Xサーバなど

pacman -S xorg-server xorg-apps xorg-xinit xorg-xclock xterm

確認。

startx

いろいろ表示されるはず。この時点でタッチパッドも効いた。 exit で元のターミナル画面に戻る。

Xfce

Xfce - ArchWiki

普段はxmonadを使う予定だが、とりあえず手軽に入るデスクトップ環境としてXfceを入れておく。

pacman -S xfce4

確認。

startxfce4

Xfceの画面になる。ログアウトして元のターミナル画面に戻る。

LightDM

LightDM - ArchWiki

ディスプレイマネージャ。グラフィカルなログイン画面ができる。

インストール

pacman -S lightdm lightdm-gtk-greeter

設定

greeter

/etc/lightdm/lightdm.conf を修正。

[Seat:*]
# 略
greeter-session=lightdm-gtk-greeter
greeter-hide-users=true
greeter-allow-guest=false
allow-guest=false

有効化

systemctl enable lightdm.service

再起動して確認

LightDMのログイン画面が出る。ログインすればXfceの画面が出る。

以下はXfceでターミナルエミュレータを開いてやってもいいし、Ctrl+Alt+fn+F2同時押しとかで例のターミナル画面に戻ってやってもいい。

ユーザ追加

順番がかなりおかしいが、まだrootユーザしかいなかったので、ここで一般ユーザを作っておく。

ユーザーとグループ - ArchWiki

useradd -m -G wheel -s /bin/bash <USERNAME>
# パスワード設定
passwd <USERNAME>

wheelグループにsudoを許可する。 /etc/sudoers で以下の部分がコメントになっているので、アンコメントしておく。

%wheel ALL=(ALL) ALL

確認。

su <USERNAME>
sudo date

実行できればOK。

以下はこの一般ユーザで行う。

yay

AURヘルパー。以前はこれはyaourtが広く使われていたが、しばらく前からメンテされなくなっていた。
代わりにyayを使う。

GitHub - Jguer/yay: Yet another Yogurt - An AUR Helper written in Go

(URLの手打ちが面倒なのでコピペ用にfirefoxもインストール。firefoxで上のページを開いてコマンドコピペ。)

sudo pacman -S git firefox
git clone https://aur.archlinux.org/yay.git
cd yay
makepkg -si
cd ..
rm -rf yay

タッチパッド

タッチパッドを使うにはxf86-input-libinputをインストールしておかないといけないようだが、既にインストールされていた。(おそらくX関係のインストールのときに入ったのだろう。)

libinput - ArchWiki
/usr/share/X11/xorg.conf.d/40-libinput.confも参考にする。

以下の点を設定する。

  • タップすればクリックとする。
  • スクロールは一般のタブレットと同様に、下にスワイプすれば上にスクロールされるようにする。
  • タイピング中はタッチパッド無効にする。

/etc/X11/xorg.conf.d/30-touchpad.conf を作成して編集。

Section "InputClass"
    Identifier "touchpad"
    MatchDriver "libinput"
    MatchIsTouchpad "on"
    Option "Tapping" "on"
    Option "NaturalScrolling" "true"
    Option "DisableWhileTyping" "true"
EndSection

トグル

上でタイピング中はタッチパッド無効にしたが、明示的にOn/Off制御したい。
Synaptics タッチパッド - ArchWikilibinput - ArchWikiを参考にして設定する。

Shift+fn+F9を押すとタッチパッドがOn/Offされるようにする。
(以下の手順でいちおうできるのだが、たまに効かなくなる。原因不明。)

スクリプト

Scripts/toggle-touchpad.sh at master · lahwaacz/Scripts · GitHubをコピペして/usr/local/bin/toggle-touchpad.shに保存。

実行権限を付与。

sudo chmod +x /usr/local/bin/toggle-touchpad.sh

/usr/local/bin/toggle-touchpad.shを実行して、トグルできることを確認。

ショートカットキーの設定

xbindkeysを用いて設定する。

sudo pacman -S xbindkeys

次にショートカットキーのキーコードを取得する。

xbindkeys -k

として、Shift+fn+F9を押すと該当するキーコードが表示される。これを用いて ~/.xbindkeysrc を書く。

"/usr/local/bin/toggle-touchpad.sh"
    m:0x1 + c:75
    Shift + F9

設定を反映する。

xbindkeys -p

これでできるようになったはず。ショートカットキーを押して、タッチパッドがトグルできることを確認。

設定の永続化

このままだとログアウト後にショートカットキーが利かなくなる。
永続化のために ~/.xprofile に以下のように記述。(LightDMを使っているのでこのファイルが使われる。)

xbindkeys

これでXfce起動時に上記設定が読み込まれる。いったんログアウトしてから再びショートカットキーを押し、トグルできることを確認。

日本語入力

fcitx+Mozcを使う。

Fcitx - ArchWiki

日本語フォントのインストール

現時点では日本語がすべて文字化けしているはず。とりあえず日本語フォントを入れておく。

フォント - ArchWikiから適当に選ぶ。

sudo pacman -S otf-ipafont noto-fonts-cjk
yay -S ttf-ricty ttf-myrica --noconfirm

また、ターミナルエミュレータのフォントを日本語フォントに変更しておくこと。

フォントの設定

IPAフォントがシステムのデフォルトフォントになってしまっているので変えたい。

~/.config/fontconfig/fonts.conf を作成し、サンプルをコピペ。

fcitx

sudo pacman -S fcitx-mozc fcitx-configtool fcitx-qt5

~/.xprofile に以下のように書く。

export GTK_IM_MODULE=fcitx
export QT_IM_MODULE=fcitx
export XMODIFIERS=@im=fcitx

fcitx-autostart

ログアウト/ログインするとXfceの右上にキーボードのアイコンが出ている(fcitx)。

Input MethodにMozcを追加

fcitxのアイコンを2本指タップ(右クリック)し "Configure" を選択。
Input Methodのリストがあるが、English(US)しかない。下の「+」をクリック。
"Only Show Current Language" のチェックを外すとMozcが表示される。これを追加。
こうするとInput Methodのリストは

Keyboard - English (US)
Mozc

となる。

Ctrl+SpaceでインプットメソッドがMozcになり、日本語入力ができるようになる。
(このキーバインドは自分好みに変えておく。fcitxの設定からできる。)

なおXfceのターミナルエミュレータ(xfce4-terminal)ではなぜか日本語入力が正常にできなかった。
他のことをやっているうちにできるようになったが理由不明。

キーボードレイアウトの変更

Xorg でのキーボード設定 - ArchWiki

CapsLockをCtrlにする。

XkbModelの確認

setxkbmap -print -verbose 10

これを見るとmodelにpc105と書いてある。下のXkbModelにこれを入れる。

設定ファイルの作成

/etc/X11/xorg.conf.d/00-keyboard.conf を作成し、以下のように書く。

Section "InputClass"
        Identifier "keyboard"
        MatchIsKeyboard "on"
        Option "XkbLayout" "us"
        Option "XkbModel" "pc105"
        Option "XkbOptions" "ctrl:nocaps"
EndSection

ログインし直して、CapsLockがCtrlになっていることを確認。

なおこの ctrl:nocaps みたいなオプションは以下で見れる。

grep -E "(ctrl|caps):" /usr/share/X11/xkb/rules/base.lst

Advanced Linux Sound Architecture - ArchWiki

sudo pacman -S alsa-utils

FirefoxでYouTubeの適当な(音のある)動画を再生しながら以下を実行。

alsamixer

Master がMM(ミュート)になっているはず。Mを押してミュート解除し、カーソルキーで音量を上げる。今回はこれだけでできた。

バックライトの制御

蓋を閉じたときにバックライトOFF

電源管理 - ArchWiki

/etc/systemd/logind.conf を編集。

HandleLidSwitch=suspend

設定を反映。

sudo systemctl restart systemd-logind

確認のため、Ctrl+Alt+fn+F2でいったんターミナル画面に行く。この状態で蓋を閉じ、画面が暗くなってサスペンドされることを確認。
Ctrl+Alt+fn+F7でXfceに戻り、蓋を閉じるがサスペンドされない。これはXfceの電源管理設定のためらしい。
Xfceの右上の電源アイコンをクリックし、Power manager settingsを選択。
Laptop LidのところでSuspendに設定。
これで蓋を閉じるとサスペンドされる。

明るさ設定

バックライト - ArchWiki

好きな明るさに設定。これはXfceの場合は右上の電源アイコンから変えられる。
以下のコマンドでも変えられる。

xbacklight -set 20